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カポエイラ・ブログ -Roda de Papoeira-


パポエイラとはカポエイラに関するパポ(おしゃべり)のこと。このホーダにはカポエイラに関心のある人なら誰でも参加できます。いちおう管理人としてグンガは久保原が担当してます。Ie~~
by vadiacao
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職業としてのビリンバウ職人

 今日は、カポエイラ・ショップ ビリンバウの「楽器コーナー」に、ビリンバウの販売についていろいろ書きました。これまでショップ上には売り物として掲載していなかったので、「ビリンバウは売っていないのですか?」という問い合わせを多くの方からいただいていたからです。実際には、ネット・ショップを開店する以前から、ビリンバウの制作、販売は行ってきました。掲載していなかった理由は、一言でいえばカポエイリスタとしての品質へのこだわりということになるんですが、詳しくはショップの説明をご覧ください。

 私は、ブラジルに行くと、必ずビリンバウを作っている工房を訪れます。あの木のにおい、カバッサの手触り・・・囲まれているだけで幸せなときを過ごせます。本当に不思議なんですが、皮を剥ぐ前のビリーバ、口をあける前のカバッサを見ているだけで、心が癒されるんですね。なんなんでしょうね?というわけで私の部屋には、そんなのがいつもゴロゴロしているんです。

 さて今日は、ちょっとしたビリンバウ工房めぐりに皆さんをいざないましょう!

 サンパウロのビリンバウ職人といえば、メストリ・カヴァコ【Mestre Cavaco】やメストリ・ロボ【Mestre Lobo】などがよく知られています。カヴァコは、サンパウロのビリンバウ職人のパイオニアであったトマース氏のあとを継いで、この道に入りました。以前はサンパウロのボン・ヘチーロ区にあったのですが、昨年訪れたときには別の場所に移転していました。ロボのほうはまだ若いメストリで、97年くらいからのカポエイラ・ブームに乗って、楽器作りを始めたようです。彼の自宅が、道場兼工房になっていました。家の外壁にはぐるりとビリーバが立てかけられ、庭を大きなシェパードがうろちょろしていたのを覚えています。

職業としてのビリンバウ職人_f0036763_050793.jpg

 メストリ・カヴァコの工房。電ノコや研磨機などが見えます。

 これはほんの一部です。別の部屋に材料置き場、半製品置き場、完成品置き場などがありました。



 サルヴァドールのペロウリーニョで楽器職人の双璧は、メストリ・ルーア・ハスタとジーニョ(ジーニョ・アルチという店の店主)ですね。彼らの工房では、ビリンバウ以外にも数十種類の楽器を制作しています。ルーアの作るアタバキ、パンデイロは、世界中のカポエリスタに信頼されており、日本でも知る人ぞ知る高級品です。

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 ルーア・ハスタのアトリエの裏庭








 またジーニョのビリンバウへのこだわりは並々ならぬものがあり、その制作過程やチューニングの仕方について語りだしたら、もう止まりません。白いつばをペッペッと飛ばしながら、熱く語ってくれます。私も彼の店に行くと1時間、2時間があっという間に過ぎてしまいます。

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 ジーニョの工房

 ジェンベの胴部を切り出しています。

 はしごがかかっているのはマンゴの木。いいですね!












 ペロウリーニョからバスで40分ほどのサンタ・モニカ区には、かの有名なメストリ・オラヴォ【Mestre Olavo】が住んでいます。メストリ・アコルデオンの本やビデオにも登場しますね。彼の家は3階建てで、一番上の階が作業場になっています。階段を一番上まで上がると、工房の入り口には「Paraiso de berimbau(ビリンバウ天国)」という札がかかっていました。天井からは色とりどりに彩色されたお土産用のミニ・ビリンバウが吊るされていたり、カバッサが何百個も入った大きな袋がいくつもあったり、すごいことになってます。

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 メストリ・オラヴォの工房

 扉を開けるとこの通り。

 そこは文字通り極彩色の
 「ビリンバウ天国」でした!













 昨年11月のカポツアーでは、面白い人に出会うことができました。なんとメストリ・ヴァウデマール【Mestre Waldemar】の工房で働いていたというシュパ・モーリョ氏(Chupa molhoというのはあだ名で、文字通りには「汁をすする」という意味)です。現在は、メストリ・オラヴォの工房に雇われたり、さまざまな職人に呼ばれて一緒に仕事をしています。私たちがイタパリカ島で切り出してきたビリンバウの切りそろえも彼がしてくれたんですよ。カポエイラ・ショップ ビリンバウの表紙で、ビリーバを削っているのが彼です。

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 私が日本に持ってきたビリーバを削ってくれているシュパ・モーリョとヴァウミール

 
 上記の写真すべて
 撮影は久保原




 いかがでしたか?小さな写真なので雰囲気は分かりにくいと思いますが、それでもなんとなく癒されてしまったあなたは素質ありますよ!今度いっしょにカポツアー行きましょう!
by vadiacao | 2006-03-08 23:28 | 音楽(歌・楽器・CD)
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