カポエイラ・ブログ -Roda de Papoeira-


パポエイラとはカポエイラに関するパポ(おしゃべり)のこと。このホーダにはカポエイラに関心のある人なら誰でも参加できます。いちおう管理人としてグンガは久保原が担当してます。Ie~~
by vadiacao
カテゴリ
全体
パポエイラについて
カポエイラ全般
音楽(歌・楽器・CD)
カポエイラの技術
レッスンの感想・提案
ホーダについて
カバッサ栽培日記
カポエイラ探検隊
カポル語道場
イベント情報
ヴァジアソンの練習
サンバ
その他・雑談
以前の記事
リンク
■カポエイラの総合サイト:         「カポエイラ入門」

■カポエイラ・グッズ専門:  「カポエイラ・ショップ     ビリンバウ」

■ビリンバウの専門サイト:
「ビリンバウ入門」



大須サンバ雑感 - 声援はジョーゴを変質させる?

 昨日は毎年恒例の大須サンバカーニバルではちきれました。

 サンバのバテリアにあわせてするカポエイラは本当に楽しいです。タンボリンの連打は、ビリンバウ・ヴィオラとはまた違うインパクトで私たちの体を揺すりますし、クイーカのひょうきんな音は、どんなカポエイラの楽器もかなわないくらい私たちの腰を骨抜きにします。メストリ・デカニオの研究成果に、「transe capoeirano(カポエイラ的トランス状態)」という概念がありますが、要はカポエイリスタは音楽によってある種のトランス状態に陥るという話なんですけれど、昨日は改めてこのことを実感しましたね。

 あと少し考えさせられたのは、観衆の歓声についてです。

 バナネイラ(逆立ち)からポンチ(ブリッジ)に行くときに、つま先を床からぎりぎりのところで静止させて、そのままぐっと再びバナネイラに戻ってくるという力技がありますよね。ああいうパフォーマンスというのは観衆は大好きなわけです。キャーキャーいって喝采を送ります。すると相手も負けじと、別のキテレツなアクロバットを披露して、観衆の気を引こうとします。ここでもし相手のお腹にカベッサーダでもしようものなら、「せっかく頑張ってバランスをとっているのに邪魔してやるなよ」というような抗議の視線さえ感じるかもしれません。こういう観衆の声援を奪い合うアクロバット合戦は、今日、世界中のホーダで一般的な光景ですね。

 こういう場合、自分のカポエイラに対する評価基準をギャラリーの声援の大きさにおくと、われわれ(カポエイラ・ヴァジアソン)のように相手との関係性を重視したカポエイラを練習しているグループのメンバーの中には、自分たちのカポエイラに劣等感を感じてしまう人もいるのかなと思いました。要するにもらう歓声が少ないからです。

 そういえばブラジルでも友人から聞いたことがあります。彼はアンゴレイロですが、バチザードなどに行っても面白くない。なぜなら彼から見ればまったく本質からかけ離れているアクロバチックなパフォーマンスばかりに喝采が送られ、自分のジョーゴが評価されていないことにフラストレーションを感じてしまうというのが理由でした。私もそうだよなと思いながら、「しょせん素人には分かりにくいんだよ」などと言って慰めた覚えがあります。

 私もメストリ・ブラジリアのアカデミアで初めてカポエイラを見たときは、何をやっているか理解できませんでした。勝ち負けもない様だし、蹴りはあるけど、お互いニコニコしているし、いったいこのスポーツは何が目的なの?と不思議に思いました。もしあれと同じことを、たとえば日本の小学校の文化祭や国際交流協会のフェスティバルで行ったとしたら、やっぱり受けはよくないだろうなと思います。それよりも猛スピードで足を何回転もさせたり、宙返りをするほうが、誰にでも手軽にすごいなと感じてもらえます。生徒も集めやすいでしょう。トラディショナルなカポエイラが崩れていったのは、こういうプロセスなんだと、いま私も身をもって感じることができます。

 しかし大切なのは、やっている自分たちが楽しめることですからね。たとえ地味でも、その場ですぐに理解されなくても、一度理解してくれた人とは深い共感を分かち合えるということを私は知っています。そういう仲間を少しずつ増やしていこうと、昨日は改めて思いました。

 
[PR]
by vadiacao | 2006-08-07 22:42 | カポエイラ全般
<< 狂おしい果実 カバッサ掃除 >>


最新の記事
検索
その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧