カポエイラ・ブログ -Roda de Papoeira-


パポエイラとはカポエイラに関するパポ(おしゃべり)のこと。このホーダにはカポエイラに関心のある人なら誰でも参加できます。いちおう管理人としてグンガは久保原が担当してます。Ie~~
by vadiacao
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オリンピックとカポエイラ1

 毎日、北京オリンピックの模様をテレビで見かけるにつけ、「あぁここにカポエイラがなくて本当によかった」と胸をなでおろしています。

 想像してみてください。真剣さと緊張のあまり笑顔を忘れ、眉間にしわを寄せてガチガチのジンガをしているカポエイリスタを。あるいはいかにも人工的で、ハンマーで叩けばバリバリとひびが入るようなパーフェクト・スマイルをたたえたカポエイリスタを。勝った選手が敗者を振り返りもせず小躍りし、敗れた選手はうつろな目でうなだれています。笛の合図でビリンバウの演奏が開始され、オリンピックをテーマに作られたオリジナルのコヒードがすべてのジョーゴで繰り返し歌われます。コーラスは「天使の歌声」と称される少年合唱団が完璧なハーモニーで歌い上げます。ハステイラを恐れるあまり、アルマーダやメイア・ルーアなど回転系の技など誰も出しません。かわりにベンサゥンやマルテロなど直線系の攻撃ばかりが繰り出され、隙あらばチゾウラで倒してポイントを稼ごうとウズウズしているのが丸分かりです。アウーやマカコなどのアクロバットもまるで体操選手のそれのようにつま先まで伸ばされ、西洋的なシンメトリーの美感に毒されています。中国人応援団が自国のカポエイリスタに「加油!加油!(頑張れ)」と声援を送り、相手国のカポエイリスタにブーイングを送っています。結局、金メダルは雑技団出身の中国人カポエイリスタの手に・・・。

 お~、怖っ!みなさんはカポエイラがこんな風に変化していくことを望みますか?上に想像したような状況は、カポエイラのような土着の民族スポーツが国際的な競技スポーツとしてルールが成文化され、そのルールにのっとって各国の選手たちが勝利を目指すという形式が整えられたときに起こってくることが予想されます。

 競技スポーツの目的はいうまでもなく勝利であり、優勝ですから、観衆もコーチも選手自身も、勝たなければその結果に意味を見出せません。もちろん個人的には「練習の成果が発揮できたから満足している」と本心から思う選手もいるでしょうが、そういう人であっても「応援してくれた人々には申し訳ない」というストレスからは自由でないのです。とくに国を背負って出場するオリンピックなどの場合は、競技成績が自分個人のものだけでないことは選手が一番よく分かっています。もちろん今日の競技者の多くは、企業の助成や国の報奨金で支えられているプロですから、そういうプレッシャーも代償として受け入れろということはできますが、そもそもそういう枠組みの中でしかそのスポーツに取り組めない環境にある彼らのことを考えると、私などはお気の毒にと思ってしまいます。少なくとも私の愛するカポエイラにだけは、知名度を求めるあまりオリンピック協会に身売りしてほしくありません。

 カポエイラのオリンピック入りを推進しようという人たちは、カポエイラの知名度を上げ、競技人口を増やしたいと考えています。競技人口が増えれば、カポエイラ道場は大繁盛!カポエイラを教えて生計を立てているインストラクター、メストリたちはウハウハです。月謝の収入は倍増、バチザードは年に3回、コルダゥンもじゃんじゃん与えて懐ポカポカ。まぁぶっちゃけて言えば、こういうシナリオでしょう。

 かくいう私自身、今はカポエイラに専念している身ですが、カポエイラのもっている数多くの長所を失ってまでカポエイラが世に広まって欲しいとはつゆも思いません。その魅力を理解してくれる人たちと日々練習し、月に1回は高架下で気のおけない仲間たちとホーダを囲める。これで十分ですね!

(続く予定!)
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by vadiacao | 2008-08-21 02:38 | カポエイラ全般
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