カポエイラ・ブログ -Roda de Papoeira-


パポエイラとはカポエイラに関するパポ(おしゃべり)のこと。このホーダにはカポエイラに関心のある人なら誰でも参加できます。いちおう管理人としてグンガは久保原が担当してます。Ie~~
by vadiacao
カテゴリ
全体
パポエイラについて
カポエイラ全般
音楽(歌・楽器・CD)
カポエイラの技術
レッスンの感想・提案
ホーダについて
カバッサ栽培日記
カポエイラ探検隊
カポル語道場
イベント情報
ヴァジアソンの練習
サンバ
その他・雑談
以前の記事
リンク
■カポエイラの総合サイト:         「カポエイラ入門」

■カポエイラ・グッズ専門:  「カポエイラ・ショップ     ビリンバウ」

■ビリンバウの専門サイト:
「ビリンバウ入門」



<   2008年 08月 ( 22 )   > この月の画像一覧

「カポエイラを楽しもう」プロジェクト すべての練習を無事終了!

f0036763_23104776.jpg

 あっという間の1ヶ月が過ぎてしまいました。

 日伯交流年を記念してヴァジアソン独自企画としてはじめた東浦中学校との「カポエイラを楽しもう」プロジェクトが、本日、5回の練習を大成功のうちに終えることができました。大成功といえる二つの理由は、まず子供たちの技術的な到達度が私たちの想像をはるかに上回るものだったこと、そしてもっと大切なことは、すでに2回目の練習に来なくなりかけていたブラジル人の児童たちが復活して最後まで参加し通せたことです。

 今日の最後に感想を言うときにはモゴモゴしていた彼らですが、カポエイラの魅力を理解しはじめ、私たちとの練習を楽しいと思っていたことは明らかです。そうでなければ学校の授業のない夏休みに、家族や友達と出かけることもあるだろうところを、毎週日曜日、朝10時に集まって来るわけがありません。午前中だけとはいえ、貴重な夏休みの5回すべての日曜日ですからね。

 もちろんその影には洋子先生をはじめ、東浦中の先生方の協力があったことは言うまでもありません。とくにブラジル人児童については、当日の朝に生徒の家に電話をかけ、お母さんに子供が家を出たことを確認してもらうなど、たいへんなお手数をおかけしました。本当にありがとうございました。

 また貴重な日曜日をこのプロジェクトに捧げてくれたヴァジアソン・メンバーもありがとうございました。そのあと3時15分から通常練習なので、お昼を食べて名古屋にとんぼ返りのハードなスケジュールでしたね。

 さぁ、あとは9月14日の本番、「愛知ブラジル交流フェスタ」を待つばかりです。今日のシミュレーションでは、まず日本人の児童6人とブラジル人の児童6人がペアでジョーゴを披露し、続いてヴァジアソン・メンバーが子供たちを相手にジョーゴをする予定です。きっと素晴らしいパフォーマンスになると思いますよ。このブログをご覧になっている方で、名古屋まで来られる人はぜひ子供たちの成果を見に来てやってください!

 参加した子供たち全員がアペリード(あだ名)をもらいました。Cenoura, Esquilo, Lampada, Alto, Queimado, Fofinho, Timido, Neguinho, Preguiça, Preguição, Preguicinha, Pumaの12人です。 よく頑張りましたね。Bate palma para eles!(拍手!パチパチ)
[PR]
by vadiacao | 2008-08-31 23:23 | レッスンの感想・提案

『alternativa』誌に「日本のカポエイラ特集」記事

f0036763_8525827.jpg

 在日ブラジル人向けのフリーペーパー『alternativa』誌(edição 184, 31 de julho de 2008)に「日本のカポエイラ特集」記事が掲載されています。実際には3週間ほど前に出回っていたんですが、私も店頭では入手できず、編集部から掲載誌を送ってもらったので今になってしまいました。

 日本全国のカポエイラ・グループとそのリーダーのプロフィール紹介が内容の中心ですが、そこはブラジル人記者によるポル語雑誌。純粋に日本人がリーダーのグループはカポエイラ・ヴァジアソンしか取り上げられていません。うちの場合は、私が新聞社に勤めていた時代の記者とのネットワークがあるから回ってきた取材であって、別にそれ以上の意味はないと思います。

 このブログでは写真の容量に限界がありますので、「カポエイラ入門」のほうに専門のページを設けました。そこでは本文まで読めるように全11ページ、フルスケールで掲載しています。内容に関心のある方、ポル語の勉強がてら読解にチャレンジしてみてはいかがですか?

f0036763_8531767.jpg
 日本国内でもビリンバウが作られているよということで、カポエイラ・ショップ ビリンバウも紹介されています。

f0036763_8533072.jpg
 あんまりいい写真がなかったので、数年前のバチザードの写真を送りました。

 登場するグループはアバダ横浜、静岡のナゴアス、東京のゾアドール、群馬のアルチ・ブラジル、愛知のヴァジアソンとマンジンガ、大阪のアルチ・ネグラです。

 総天然色、写真も豊富で全11ページ。読みごたえありますよ!「カポエイラ入門」の「更新履歴」から行けます。
[PR]
by vadiacao | 2008-08-29 09:21 | カポエイラ全般

オリンピックとカポエイラ3

 「オリンピックとカポエイラ2」へコメントを寄せてくれた方々、ありがとうございます。その中に重要な論点がたくさん含まれているので、お返事はコメント欄にではなく本文のほうに書きますね。

 まずは子供のスポーツにおける勝ち負けの問題ですね。とりあえず我々のカポエイラを棚に上げておくとすれば、今ある競技スポーツの中において子供に勝利経験、敗戦体験をさせることは悪いことではないと思います。問題はその扱い方だろうと思います。

 皆さん聞いたことあるかどうか、子供が好きな3つのものという意味で「巨人、大鵬、卵焼き」という言葉がありました。中日ファンのうちのおじいちゃんが巨人ファンを揶揄してたびたび口にしていたのを覚えています。「大鵬」は60年代に柏戸とともに柏鵬時代を築いた昭和の大横綱です。その心は、ようは子供は強いものが好きだということなんです。常に勝ってばかりいる巨人軍や大鵬を応援するのは、卵焼きが好きなお子様と同じレベルだという、2番手、3番手を応援するファンのやっかみ半分の言葉なんですね。

 そうなんです。子供は強いもの、勝つものが好きなんです。だからスポーツでも強い選手に憧れ、自分もそうなりたいと願うのはごく自然の心情なんですね。スポーツマンシップを身につけて欲しいとか、厳しい練習から根性や忍耐を学んで欲しいというのは親の願いであって、当の子供がそんなことを望んでスポーツを始めるわけじゃないですよね(笑)。

 しかしながら勝利を味わえるのは常に限られたチームであり、選手ですね。大人なら敗戦からも自分の糧となるような何かを見出せるかもしれませんが、人格的にも未熟な子供たちには、勝利、敗戦という結果からそれ以上のものを学ぶ力はまだ十分に育っていません。ここで親なり、コーチなりの接し方が重要になってきます。周りの大人まで「優勝劣敗」の考え方にとらわれていると、勝った子供は驕り、負けた子供は自信を無くしていってしまうでしょう。

 それでなくても私たちの生きている世界は競争社会。自由競争を原理とした資本主義の世界です。あらゆる分野で常に勝者と敗者を出し続けるシステムの中にいます。なにしろ結婚が少し遅れるだけで「負け組」などという烙印を勝手に押されるんですから!こういう時代にあっては、人生というフィールド、カポエイラ式に言えば世の中という大きなホーダのなかで、自分に下されるあらゆる評価とうまく付き合っていくためにも少年期のスポーツ体験というのは非常に重要な意味を持っているだろうと思うんです。

 すくなくとも少年スポーツにおいては、すべての子供たちがそれぞれのレベルで「できるようになった」という感覚、自分の「有能感」を実感できるようにしてあげる必要があると思います。そして勝利の喜びを分かち合いながらも、負けた相手をたたえる気持ちや、敗者に回ったときの敗戦の受け止め方を一緒に考えてあげるのは、親をはじめ周りの大人の役割ですよね。

 さて最初にカポエイラを棚にあげておくといいましたが、カポエイラは幸いなことに、まだ競技スポーツの土俵に入っていません。ジョーゴの結果を第三者に判定されることはありませんし、その結果が書き留められてどこかに発表されることもありません。だからこそ私たちの練習は「楽しみ」の範囲で終わることができますし、自分のペースをしっかり持つことができます。できなかったことが少しずつできるようになっていく喜びを、落ち着いて噛みしめることができますし、仲間の上達を自分のことのように喜ぶことができます。先日、中スポの練習で、バンビ(ヴァジアソン・メンバーの名前)がポンチから初めて戻れたときに、期せずしてそこにいた全員が拍手で称えるという瞬間を見ました。「あぁ、こういうのいいなぁ」と私は思いました。オリンピックに行けば、同じ国の同じチームの選手だってライバルですからね。これは非常に大切なことです。この利点をみすみす放棄してはならないと思います。

 まだ「スポーツマンシップ」のことについて書こうと思ったんですが、1回分にしては長くなるので、いったん切りますね。
 
[PR]
by vadiacao | 2008-08-28 11:40 | カポエイラ全般

シーン9 : 講習会後の挨拶2

C : Quando vai embora pro Brasil?
M : Daqui a duas semanas.
C : Duas semanas?
M : É porque ainda vou dar uma passada em Paris antes de voltar ao Brasil. Tenho um aluno meu lá.

***************************************

C: いつブラジルに帰るんですか?
M: 2週間後だよ。
C: 2週間後ですか?
M: うん、ブラジルに帰る前にちょっとパリに寄って行くんだ。向こうに一人生徒がいるから。

***************************************
 「vai embora」は文法的には「vai se embora」が正しい形です。原型で書けば「ir-se embora」ですね。カポの歌でも

Adeus adeus, Boa viagem
Eu vou me embora, Boa viagem(私は帰るよ、気をつけて!)
とか

Vou me embora, vou me embora
Vou me embora para Angola(アンゴラへ帰ろう)
などがありました。上では「vou me embora」となっていますから、主語はEu((私)だと分かりますね。

 「pro」は正しくは「para o」ですが、発音するときは「パラ オ」とはっきり言わず「プロ」のようになるので、ブラジル人もメールなどでは「pro」と書いたりします。

 「dar uma passada(立ち寄る)」というような「dar」を使った表現がほかにもいろいろあります。「dar」を使うと、ただの「passar(寄る、通る)」よりも「ちょっと~する」というような意味合いが込められます。「passar」を「uma passada」にすることで、「通るというひとつの行為」として断片化されたイメージでしょうか。


dar uma olhada(見てみる) < olhar
dar uma ligada(電話をする) < ligar
dar uma lida(ざっと読む) < ler
dar um pulo(立ち寄る) < pular
 「ちょっと~する」という意味をさらに強調して、

dar uma passadinha
dar uma olhadinha
dar uma ligadinha
dar um pulinho
というような言い方もします。この「-inha」とか「-inho」は縮小辞といって、そのものの小ささや親しさなどを強調するような場合に用いられます。カポの中では、「jogo」に縮小辞をつけて「joguinho」にすれば、

Vou fazer um joguinho.
この場合は「少しだけジョーゴをする」という意味と、必ずしも「少し」という意味はなくて、とてもカポエイラが好きなのでジョーゴに親しみを込めている意味が考えられます。そこは文脈で判断することになりますね。

 「aluno meu」も正しくは「meu aluno」ですが会話ではしばしば逆転して使われます。カポの歌でもありましたね。

Vem jogar mais eu
Vem jagar mais eu, irmão meu(私とジョーゴをしにおいで、兄弟よ)
[PR]
by vadiacao | 2008-08-27 03:57 | カポル語道場

CBCラジオの取材~動画がアップされてます

 前にも書きましたが、8月14日のカポエイラ・ヴァジアソンの練習にCBCラジオ「上野規行のヘルス・チャレンジ」の取材が入りました。ラジオだから音だけかと思いきや、最近はインターネットとタイアップしたマルチメディアですね。ハンディカメラで撮影した動画が、番組のブログにアップされています。

 なぜかカポエイラだけ長編ということで、レポーターのチャレンジ風景からホーダまで5本の動画が掲載されています。ここでは練習の一こまとホーダのものだけ貼り付けました。そのほかの場面に関心のある人は、ぜひ番組のサイトに行ってくださいね。


【カポエイラ③ 蹴り技の練習】



【カポエイラ⑤ ホーダ】



 その後、レポーターを務めた上野さんからお礼の電話をいただき、個人的にもすごく気に入ったので、番組とは関係なくぜひカポエイラを始めたいと話していました。営業のリップサービスか本心かは分かりませんが、とりあえずは体験レッスンお疲れ様でした!
[PR]
by vadiacao | 2008-08-26 10:30 | レッスンの感想・提案

オリンピックとカポエイラ2

 つい先日、『スポーツは「良い子」を育てるか』という新書を読みました。いま毎週日曜日にボランティアで中学校の子供たちにカポエイラを教えていることもありますし、秋からヴァジアソンでも子供向けのクラスを開講予定なので関心を持ったんです。

 要旨を一言で表現すれば「勝利第一主義が少年スポーツを歪めている」ということになります。勝利第一主義に惑わされているのは、子供たちではなく、子供にスポーツを習わせる親であり、親の期待にこたえるべく働くコーチ、監督といった大人たちであるという見方には非常に共感を覚えました。そしてこの本に出てくる数々の事例は、カポエイラがオリンピック入りした暁に私が心配するような変化と恐ろしいくらいにダブります。

 著者の永井洋一さんはサッカー畑の人なので、サッカーの例が頻繁に登場します。彼によれば1863年にイギリスでサッカー協会(FA)が設立された当時、いくつかの反則の規定は設けられていたものの、罰則はなかったといいます。それは近代スポーツの土台を築いた担い手が貴族やブルジョワの子弟など、いわゆるジェントルマンといわれる人々であったため、「ルールを破ってまで勝とうとすることはないはず」と自負し、スポーツの理想を追い求めていたためだといいます。ところが実際に公式戦が始まるや頻繁に反則が出てきました。そこで罰則も設けられ、ルールは細分化し、審判をごまかしてでも勝とうとする選手と罰則強化とのいたちごっとが始まりました。

 ハードな練習の中で怪我や故障は当たり前。さらには勝つためには手段を選ばなくなり、ドーピングの問題に行き着きます。勝利のためなら違法な肉体改造も辞さないというわけですね。かくして競技スポーツは、健康増進とはどんどん遠ざかっていきます。今回のオリンピックを見ても、マラソンで棄権した野口選手だけでなく、ほとんどの選手が怪我を抱えていることが解説者のコメントから知られます。負けた人は「怪我に泣いた」と言われ、勝った人は「怪我を乗り越えて」と言われるだけの違いですね。

 このような大人たちのスポーツ界の状況は子供のスポーツにも影を落とします。たとえば今日の少年サッカー・クラブはどのチームも技術や体力レベルが一定水準以上に保たれているといいます。それは試合に勝つためのハードな練習が、そういう運動能力に恵まれた子供でないと付いていけないような内容になっているためだそうです。そこでは運動神経の鈍い子供の活躍の場は確保されていません。それどころか学区を越えて優秀な子供を引き抜いたり、あるいは強いチームに所属できるよう親が引越しまでするケースもあるほど、勝利への執着は加熱しているようです。

 これらは競技化したスポーツがたどる宿命のようなものです。競技化すれば、「なりふり構わず勝つ」という考え方が必ず出てきます。そして皮肉なことに、違反行為、監督の理不尽な指導、健康被害などがプロセスとしてあったとしても、勝利という結果が得られたとたん、すべて正当化されてしまうんですね。

 カポエイラだって競技化されれば必ず同じ道をたどります。
[PR]
by vadiacao | 2008-08-25 23:21 | カポエイラ全般

「あせらず たゆまず おこたらず」

 「あせらず たゆまず おこたらず」というのは、昔、小学校のときに誰かのお土産にもらった鉛筆の胴部に書いてあった言葉です。母親にいい言葉だから覚えておくように言われて、いまでも時々口ずさみます。たとえば仕事で忙しくてブログを書くのが億劫に思われるような時に・・・。

 秋以降のメストリ・ブラジリア、メストリ・ヘネの航空券とビザの手配でいろいろ動いています。ブラジルと連絡を取るのも12時間の時差があるので夜中か朝早くになります。もっとも手続きの内容は毎度のことなので慣れっこですが、ただ在ブラジルの日本領事館の対応もけっこうお役所的なことがあって、辟易させられることもありますね。

 9月14日の「愛知ブラジル交流フェスタ」の打ち合わせに東海テレビに行ってきました。まだ決まりきっていないこともあるので、全部は発表できませんが、私たちカポエイラ・ヴァジアソンの出番は午前10時30分くらいになりそうです。関心のある方はぜひ見に来てくださいね。今月毎週日曜日に特訓している東浦中学校の子供たちも出演する予定です。メイン・イベントのジルベルト・ジルと宮沢のコンサートが午後3時くらいからで、その前座として私たちを含めて5つくらいのパフォーマンスが行われます。

 9月の20,21日に山梨県で計画していたヴァジアソン合宿(別称:フルーツ合宿)は残念ながら今回見送ることになりました。Alma da Liberdadeの塩島君が場所探しなどいろいろ協力してくれていただけに、本当に申し訳ないです。ただ今回は10月半ばにカポ・フェスティバル、同月末からメストリ・ブラジリア、12月頭にメストリ・ヘネ、来年1月半ばにメストリ・シャミネと3ヶ月連続で続くので、これらを考慮した結果です。また落ち着いた段階で合宿のほうは計画を立て直すつもりです。
 
 これから新聞社時代の上司と昼飯を食べて、午後は今日もビリンバウ作りです。ビリンバウもおかげさまでたいへん好評で、「音がいいので練習のやる気が出ました」とか「先生が貸してくれといって自分のビリンバウを弾きっぱなしで弱りました(笑)」などのメールもいただきます。こういう反応が励みになりますね。

 ではまた夜に時間をつくって別のこと書きます。
[PR]
by vadiacao | 2008-08-25 13:10 | その他・雑談

シーン8 : 講習会でメストリに挨拶をする7

 今日は変則的に「講習会でメストリに挨拶をする」シリーズに戻っちゃいます。あとからあとから別のシーンをいろいろ思いつきますので、このブログでは順不同に思いつくままに書いていこうと思います。

 ◆ ◇◆ ◇◆ ◇◆ ◇◆ ◇◆ ◇◆ ◇

C : Tá ficando onde, mestre?
M : Tou na casa do Shinji.
C : E durante o dia o senhor faz o que?
M : Ah, descanço um pouco, ne. Para ajustar o fuso horário. Também trouxe alguns livros para ler.

***************************************

C: メストリはどこに泊まっているのですか?
M: シンジの家に泊めてもらっているよ。
C: 日中は何をしてるんですか?
M: まぁ少し休んでるね。時差ぼけを直すためにも。本も何冊か持ってきてるよ。

***************************************
 会話では書き言葉の語順がひっくり返ることがよくあります。たとえば下の2つの例を見てください。それぞれ上が会話ヴァージョンで、下のがいわゆる正しい語順です。

Tá ficando onde? 
Onde tá ficando?  

Durante o dia o senhor faz o que?
O que o senhor faz durante o dia?
私たち外国人としては、もちろん下の正しいほうで覚えればいいわけですが、相手のブラジル人は必ずしもこちらの慣れている語順どおりに話さないことは覚えておいたほうがいいですね。

 「Tá ficando」は現在進行形で「滞在している」の意。この場合、もし現在形で書くと

Onde tá o mestre?(メストリはどこですか?)
となり、誰かにメストリの所在を尋ねる意味になってしまいます。現在進行形は会話では非常によく使います。カポエイラの歌でもよく登場していますね。進行形が3連発で含まれている、こんなやつもありました。

Tou dormindo(私は寝ている)
Tou sonhando(私は夢を見ている)
Tão falando mal de mim(彼らは私の悪口を言っている)

[PR]
by vadiacao | 2008-08-23 02:24 | カポル語道場

シーン7 : 講習会後の挨拶1

C : Muito obrigado, mestre. A aula foi muito boa.
M : Gostou?
C : Gostei, sim.
M : Tinha muita gente no pouco espaço, ne. Mas acho que foi boa, sim. Tinha energia boa.

****************************************

C: どうもありがとうございました、メストリ。すごくいいレッスンでした。
M: よかった?
C: はい。
M: 狭いところに人がたくさんいたからね。でもよかったと思うよ。いいエネルギーがあったね。

*****************************************
 ブラジル人はよく「gostou(気に入った)?」と聞いてきます。こちらの感想を聞くのにすごくダイレクトなんですね。たとえば誕生日プレゼントをもらうときなども、日本人ってその場ではお礼だけ言って、家に帰ってから箱を開けたりしますが、ブラジル人の場合はくれた人の前で開けて喜んで見せるのが礼儀でもあります。あげるほうも日本人なら「気に入ってもらえるかどうか分からないけど・・・」とへりくだったりしますが、ブラジル人は「どう?気に入った?」と切り込んできます。もちろんこちらの返事は「Goste~i. Muito obrigado!」ですね。

 余談ですが、前にコントラ・メストリ・フェハドゥーラと講習会後の参加者の反応について話していたときに、ほとんどの参加者は「Gostou?」と聞けば「Gostei」と答えるけど、「O que você gostou mais(どんなところがよかった)?」と具体的に聞くと「Gostei tudo(全部よかった)」と判で押したような答えが返ってくる。ポル語でうまく表現できないのは分かるけど、率直な感想を聞きたい自分としては寂しく思うということを言っていました。確かにこういうことありますね。みなさんも講師の先生にはなるべく具体的な感想を伝えてあげると喜ばれると思いますよ。

 「Gostei, sim」は「Sim, gostei」でもいいんですが、ポル語では一般的に動詞で答えてからイエス、ノーをくっつけることが多いんです。

 ちなみに「Tinha muita gente no pouco espaço」の反対は分かりますか?

Tinha pouca gente no grande espaço.
(大きなスペースに少しの人しかいなかった)
となります。

 メストリの最後の発言で「ne」とあるのは、「não é」が縮まった形で、念押しの意味があります。英語でも付加疑問って言うんでしたっけ、「isnt it?」と文末につけて「~じゃない?」と言いますよね。あれと同じ感覚です。発音は「ナゥン エ」→「ナンエ」→「ネ」と、私たち日本人には「~ね」と聞こえるため、すごく親しみやすく、耳障りよく聞こえますね。

 「いい」がたまたま「boa」ばかり出てきていますが、それは「aula」も「energia」も女性名詞だからです。男性名詞を修飾する場合は「bom」になりますよ。たとえば

O seu jogo foi bom.(君のジョーゴはよかったよ)
Ele é um bom capoeirista.(彼はすばらしいカポエイリスタだ)
というふうに。
[PR]
by vadiacao | 2008-08-21 13:49 | カポル語道場

オリンピックとカポエイラ1

 毎日、北京オリンピックの模様をテレビで見かけるにつけ、「あぁここにカポエイラがなくて本当によかった」と胸をなでおろしています。

 想像してみてください。真剣さと緊張のあまり笑顔を忘れ、眉間にしわを寄せてガチガチのジンガをしているカポエイリスタを。あるいはいかにも人工的で、ハンマーで叩けばバリバリとひびが入るようなパーフェクト・スマイルをたたえたカポエイリスタを。勝った選手が敗者を振り返りもせず小躍りし、敗れた選手はうつろな目でうなだれています。笛の合図でビリンバウの演奏が開始され、オリンピックをテーマに作られたオリジナルのコヒードがすべてのジョーゴで繰り返し歌われます。コーラスは「天使の歌声」と称される少年合唱団が完璧なハーモニーで歌い上げます。ハステイラを恐れるあまり、アルマーダやメイア・ルーアなど回転系の技など誰も出しません。かわりにベンサゥンやマルテロなど直線系の攻撃ばかりが繰り出され、隙あらばチゾウラで倒してポイントを稼ごうとウズウズしているのが丸分かりです。アウーやマカコなどのアクロバットもまるで体操選手のそれのようにつま先まで伸ばされ、西洋的なシンメトリーの美感に毒されています。中国人応援団が自国のカポエイリスタに「加油!加油!(頑張れ)」と声援を送り、相手国のカポエイリスタにブーイングを送っています。結局、金メダルは雑技団出身の中国人カポエイリスタの手に・・・。

 お~、怖っ!みなさんはカポエイラがこんな風に変化していくことを望みますか?上に想像したような状況は、カポエイラのような土着の民族スポーツが国際的な競技スポーツとしてルールが成文化され、そのルールにのっとって各国の選手たちが勝利を目指すという形式が整えられたときに起こってくることが予想されます。

 競技スポーツの目的はいうまでもなく勝利であり、優勝ですから、観衆もコーチも選手自身も、勝たなければその結果に意味を見出せません。もちろん個人的には「練習の成果が発揮できたから満足している」と本心から思う選手もいるでしょうが、そういう人であっても「応援してくれた人々には申し訳ない」というストレスからは自由でないのです。とくに国を背負って出場するオリンピックなどの場合は、競技成績が自分個人のものだけでないことは選手が一番よく分かっています。もちろん今日の競技者の多くは、企業の助成や国の報奨金で支えられているプロですから、そういうプレッシャーも代償として受け入れろということはできますが、そもそもそういう枠組みの中でしかそのスポーツに取り組めない環境にある彼らのことを考えると、私などはお気の毒にと思ってしまいます。少なくとも私の愛するカポエイラにだけは、知名度を求めるあまりオリンピック協会に身売りしてほしくありません。

 カポエイラのオリンピック入りを推進しようという人たちは、カポエイラの知名度を上げ、競技人口を増やしたいと考えています。競技人口が増えれば、カポエイラ道場は大繁盛!カポエイラを教えて生計を立てているインストラクター、メストリたちはウハウハです。月謝の収入は倍増、バチザードは年に3回、コルダゥンもじゃんじゃん与えて懐ポカポカ。まぁぶっちゃけて言えば、こういうシナリオでしょう。

 かくいう私自身、今はカポエイラに専念している身ですが、カポエイラのもっている数多くの長所を失ってまでカポエイラが世に広まって欲しいとはつゆも思いません。その魅力を理解してくれる人たちと日々練習し、月に1回は高架下で気のおけない仲間たちとホーダを囲める。これで十分ですね!

(続く予定!)
[PR]
by vadiacao | 2008-08-21 02:38 | カポエイラ全般


最新の記事
検索
その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧