カポエイラ・ブログ -Roda de Papoeira- |
by vadiacao カテゴリ
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先日、カポエイラ関係のメーリングリストで、「カポエイラCDの不正なコピーを廃絶しよう」という呼びかけが回ってきました。なんでもインターネット上のあるサイトでは、さまざまなメストリたちの作品が無料で丸々1枚ダウンロードできるのだそうです。これではお金を払ってオリジナルを買う人など出てきませんね。
このことによって一番困るのは誰でしょうか?まず第一に困るのは、もちろんそのCDを制作したメストリであり、プロデューサーですね。売れなければ、制作費用も払えないわけですから。するとどうなるかというと、経済的に苦しいメストリたちの状況はますます悪くなり、第2弾の制作など、とてもおぼつかないでしょう。となれば次に損をするのはほかならぬ私たちカポエイリスタなんです。メストリたちの何十年にも及ぶ貴重な知的財産に触れる機会を失ってしまうわけですから。 実際このようにして1枚のレコード、1冊の本を残すこともなく、人知れず亡くなっていくメストリたちのなんと多いことでしょうか。最近でこそ心あるグループが企画して、埋もれているメストリたちを招聘し、CDを制作する動きも出てきています。 サンパウロのFACAが『Mestre Ananias』を制作したり、リオのメストリ・マホン【Mestre Marrao】のグループが、『Mestres Boca Rica & Bigodinho』『Mestres Claudio & Felipe』を制作しました。イタパリカ島の長老メストリ・ジェルソン・クアドラードは昨年の5月に亡くなりましたが、彼の場合は、ぎりぎりセーフでメストリ・ジャイメ【Mestre Jaime do Mar Grande】によってカポエイラとサンバ・ジ・ホーダの録音が行われていました。そのうちカポエイラのCDはメストリの生前にリリースされましたが、サンバのほうは間に合いませんでした。もちろんそこで録音されたのは、メストリの膨大なレパートリーの中のほんの一部に過ぎません。それでもそれさえもなければ、メストリの記憶はその死とともに誰に知られることもなく永遠に葬られるところでした。 CDやDVDのオリジナルを、ちゃんとその対価を支払って「買う」という行為は、実は私たちがメストリたちにしてあげられるささやかな協力でもあるんですね。手前味噌になりますが、カポエイラ・ショップ ビリンバウとしても、オリジナルの商品しか取り扱いませんし、ほとんどの場合、メストリ自身の手から直接購入しています。そうすることでメストリにも最大の利益を還元できるからです。また場合によっては制作資金の段階から協力することもあります。 というわけで皆さんのフトコロ事情が楽でないのも分かりますが、もしブラジル文化、カポエイラのメストリたちをリスペクトしたいという気持ちがあるなら、こういう協力の仕方もあるんですよね!
by vadiacao
| 2006-01-23 00:24
| 音楽(歌・楽器・CD)
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